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2006/05/23

1年目の秋学期(その5)

ドイツW杯の日本代表メンバーも決定し、いよいよ本番モードに入りつつありますね。普段は、「日本代表<浦和レッズ」という公式が成り立つDeaconですが、やはりW杯は別物ということで、この1ヶ月間は日本代表を真剣に応援したいと思っています。浦和の試合もないですしね…(^^;)。

さて、久々に「1年目の秋学期」というシリーズに戻り、印象深かったクラスのお話でもしてみたいと思います。

以前のエントリでもお話していますように、Deaconは通常のLL.M.プログラムの期間である1年間(2セメスター)に加えて、もう半年(正確には、もう1セメスター)延長させての単位取得というプランでありました。従って、通常のコースに比べて1セメで履修するクラスの数も少なくて済みました。

このお陰で履修したクラスの予習、復習はかなりじっくりとできたような気がします(それでも、最初のセメスターではアップアップでしたが…)。この秋学期では、LL.M.必須の“Introduction to American Law (米国法入門) ”、1Lクラスである“Contracts I (契約法 I)”に加えて、2L・3Lクラス向けの“Comparative Law (比較法)”を履修しました。このクラスがなかなかユニークでした。

このクラスのS教授は、ロースクール卒業後にNYCにある大手法律事務所に入所し、その後ベルギーのブラッセル事務所に異動、その後WFUのロースクール教授へと転進してきた経歴の持ち主であり、NYCをこよなく愛していました。また、ロシア語、フランス語など複数の言語に堪能で、中国語も勉強していた様子でしたし、日本語も挨拶程度はOKでしたね。一番最初に学校訪問したときに指導教授に連れられて研究室に挨拶に伺ったのですが、日本語でご挨拶を返され大変びっくりしたとともに、「学内に日本語を理解する人がいた!」と嬉しく思ったものです。何でも弟さんの奥様が熊本県出身の日本人の方だとか…。

彼はロシア語が堪能なこともあり、ウクライナの法律顧問をされたいたとか(現在進行形かは不明)。ロシア語のブラッシュ・アップと称して、休み時間などにはグルジアからのLL.M.留学生とロシア語で会話されていたのが思い出されます。

そうそう、グルジアと言えば、こんな思い出があります(また脱線です…)。LL.M.オリエンテーションの初日に当然のことながら自己紹介があったわけです。これは以前のエントリでも簡単に書いていますが、その時にLL.M.留学生、唯一の女性の番になりましたが、“I'm from Georgia.”と言うじゃないですか!(少し前のエントリのタイトルと似ていますが…。)
えっ?なんでジョージア州のヒトがLL.M.留学するの? 税法や知財法のいわゆる特定法律の専門性を高めるためのLL.M.ならいざ知らず、ここのLL.M.は「外国人向けのアメリカ法のLL.M.(LL.M. Program in American Law)」なのに…??? しかし、この疑問も彼女の自己紹介を聞くに従って氷解されていきました。そう、「ジョージア州」ではなくて「グルジア」だったんですよ。英語では綴りは同じで、読み方もジョージア州のそれと一緒。日本語が違うだけだったんですね。そうそう、ケティ(彼女の愛称)については、最近こんなコトがありましたっけ。

さて、このS教授が教えるComparative Lawは、LL.M.の4名に、JDの2Lと3Lの6名程度、合計10名ほどの小さなクラスでした。もう、ゼミという感じですね。週2回、小さなゼミ教室のような部屋で丸くなってディスカッションを主体とした授業でした。判例を潰しながらルールを導き出すといった典型的な(?)アメリカのロースクールで見られる授業とは、ちょっと違う雰囲気でしたね。日本でいう「教養科目」みたいな感じでしょうか。最初の数週間はそれでも概説書(800ページ程度)を読み込んで講義を行い、ディスカッションするなんてパターンでした。当然、日本法についても質問が飛んでくるわけで、まあ何とか(…?)拙い英語を駆使して対応していました。それでも今思い返すと、赤面状態ですが、懐かしい思い出でもあります。

概説書に基づく講義&ディスカッションのシリーズが終わると、毎回S教授がNew York TimesやWSJなどの新聞、雑誌の中から面白そうな記事を切り抜いてきて、それをテーマにディスカッションする形でした。加えて、ユニークだったのが、何回か映画をみんなと一緒に見て、その後、それについてディスカッションするなんてこともありました。大概、この上映会は学校の授業が全て終了する夕方から行われます。飲食自由で、家族帯同しているDeaconなどには「ワイフ殿も一緒に連れてきてあげなさい。」なんてお気遣いいただいたりしました。因みに、S教授に限らず、どの教授も何かイベントがあると、たとえそれが学校の公式行事であったとしてもワイフ殿の参加も打診してくれました。これにはワイフ殿本人もさることながら、Deaconも嬉しく思ったものです。

授業の題材とされた映画は次の二つ。コン・リー主演の「秋菊(しゅうぎく)の物語」と「ゾラの生涯 (THE LIFE OF EMILE ZOLA)」(エミール・ゾラについては、こちらをご参照)でした。映画の内容はご覧になっていただくとして、これを見た後にディスカッションです。もちろん、ワイフ殿も参加できるんですね。それでもって、学生のDeaconよりも発言するのですから…(^^;)。もっとも、こちらとしては前者映画はまだしも後者についてはその英語力の問題もあり、ほとんど理解できていませんでしたから、とても発言するどころではなかったのも事実でありまして…。(このようなコトを書いていましたら、もう一度じっくりと見てみたいという衝動が起き始めています。近いうちにでもレンタルしてきましょう。)

成績については、ペーパー試験か小論文の選択でして、全員が小論文を選択していました。勿論、Deaconも小論文を選択して「日米欧のPL法の相違点」というタイトルで合格点をいただきました。成績も甘めでして、こんな点もDeaconには幸いでした(^^)。
決して、甘めの成績をつけてくれるというだけの理由ではありませんが、S教授との相性も良いことから、次の春学期でも同教授の“International Business Transaction”を履修いたしました。随分と日本と中国の将来性が取り上げられて、将来は中国の後塵を拝することになるなんて(経済面ですけど)いう展開にもなり、それを論破することができなかった悔しさもある一方、具体的な契約ドラフティングでは実務経験のないJD学生を尻目に面目躍如したりと色々な思い出があります。

まあ、こんな感じで秋学期も過ぎてゆき、ハローウィンを経ていよいよThanks Giving Holiday(感謝祭)を迎える頃となりました。この休暇が終われば、いよいよ試験シーズンへの突入です。ということで、次回はこの試験前の休暇についてでもお話させていただきましょう。

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7.留学(LL.M.プログラム)」カテゴリの記事

コメント

こんにちは。何故か途中で切れてますよ~。無理のない範囲で続きのupを楽しみにしております。
そうそう、こちらの留学はもうそろそろ終わりなので、適当なところで、「現役LLM留学生のブログ」ってのは修正いただいた方が良いのではないかと思いますが如何でしょうか?
それでは。
dtk

投稿: dtk | 2006/05/24 03:34

> dtkさん
毎度コメントありがとうございました。
そして、ご指摘、ありがとうございました。全然、気がつきませんでした(^^;)。いつの間にやら…。

当初の内容よりも少し加筆して再掲いたしましたので、お読みいただければ幸いです。それと、リンクの方、ご指摘に従いまして、修正いたしました。
新天地からの発信も期待しております!

投稿: 管理人(Deacon) | 2006/05/24 18:26

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